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薬のインフォームドコンセント 12 健康食品
~ バランス良い食事を ~
「癌に効く」とアガリスク、プロポリス、メシマコブなどの健康食品、サプリメントを宣伝した出版社と健康食品販売会社の役員らが薬事法違反の疑いで逮捕されました。監修に当たった大学名誉教授も書類送検されています。これ以外にも、やせる、体にいい、目がよく見えるなどさまざまなうたい文句で健康食品、サプリメントを売り込む雑誌、テレビ番組が流行しています。
薬事法は医薬品以外の商品で効果効能を広告することを禁じています。サプリメントなどの成分には、何かに効果があるものが含まれているのは事実ですが、それだけで癌などの病院が治るわけではありません。
多く氾濫している情報は何らかの症状を持つ患者、消費者の藁をつかむ気持ちにつけ込もうとしています。本院での栄養指導では、ふだんの食事を好き嫌いなくバランスよく取ることを奨めています。世界でも類を見ない長寿大国となった現在の高齢者たちが、何か一つのものだけを食べて健康で長生きしているわけではありません。
元社会保険三島病院診療放射線技師長の上田千秋さんが1993年に出版した「がんの自然療法」(光雲社)は大きな反響を呼びました。上田さんは55歳の時、国立がんセンター(東京・築地)で右腎臓癌、左右両肺癌の摘出手術を受けますが、肺の癌は取りきれず、さらに、癌は膵臓、胆嚢、左副腎にも転移、多臓器末期癌と診断されます。余命半年とされ、制癌剤治療を奨められますが、退院します。上田さんは自宅で家族の協力を得ながら、ストレスを避け、体にいい食事を心掛け、さまざまな自然療法を試して癌と闘いました。
「がんの自然療法」が出版されたのは、発病後7年目です。30年以上医療現場で働いてきた上田さんは病院任せ、医者頼みでは病気が治らないことを承知して、朝4時起床後、瞑想による免疫を高める療法、血流をよくするマッサージ、玄米、茹でたり、煮付けた野菜を中心に肉などを避けた食事、ビワの葉温灸などさまざまな自然療法を実践します。西洋医学の利点、優れた点を見極め、脳への転移腫瘍の摘出手術なども受けています。上田さんは余命半年と言われましたが、10年間生き抜きました。
「これだけで治った」という夢のような健康食品、サプリメントはありません。
この記事は2005年11月13日現在の状況を元に作成されたものです。
その後さまざまな変化があることはご了承ください。
