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乳がんに対する最新の診断・治療法
外科教授:佐藤 浩一
【司会】
乳がんとはどんな病気ですか?
【佐藤】
乳がんは乳腺から発生する悪性腫瘍です。放置するとリンパ腺や肺・肝・脳などに転移します。
【司会】
どのくらいの割合でかかるのですか?
【佐藤】
日本人女性の25人~30人に1人が生涯のうちに乳がんにかかると言われています。乳がんで亡くなる女性の数も増加し、現在は年間1万人です。その罹患率は30代後半から増加し始めピークは45~49歳です。
【司会】
どんな女性が乳がんになりやすですか?
【佐藤】
一般に乳がんの危険因子は次の8つです。
- 初潮が早い
- 月経周期が短い
- 閉経が遅い
- 出産の経験がない
- 高齢出産である
- 高学歴である
- 肥満である
- 血縁者に乳がんがいる
【司会】
乳がんを発見するにはどうしたらいいですか?
【佐藤】
自己検診をしましょう。自己検診の方法には2種類あります。目でみて確認する視診法と手で触って確認する触診法です。乳がんの薬45%は乳房の上半分の外側にできるので、この場所を中心に診察しましょう。乳房の大きさ固さや形の変化、皮膚の引きつれ、乳房やわきの下のしこり、乳頭からの分泌物の有無などをチェックしましょう。
【司会】
乳がんと診断されたら?
【佐藤】
乳がんの手術方法はどんどん進歩しています。以前は大胸筋・小胸筋も一緒に切除してしまう定型的乳房切除術が行われていました。最近では大胸筋・小胸筋を温存する胸筋温存乳房切除術や乳頭を残し乳房を部分切除する乳房温存手術が主体になっています。
【司会】
手術療法以外の治療法はありませんか?
【佐藤】
がんの進行度によっては手術前や後に化学療法(抗がん剤療法)、ホルモン療法や放射線療法を施行します。そのポイントとしては、年齢、がんの大きさ・悪性度、わきの下のリンパ節への転移の有無などがあります。進行がんでも抗がん剤や放射線治療で著効を示す例があります。よく専門医と相談して時にはセカンドオピニオンを求めるのもいいでしょう。
【司会】
抗がん剤による副作用はありませんか?
【佐藤】
抗がん剤には脱毛、白血球減少、貧血などの副作用があります。またホルモン療法には骨粗しょう症、関節痛、放射線治療には白血球減少、間質性肺炎、心筋障害などの副作用があります。副作用については医師に詳しい説明を求めましょう。
健診を受けましょう
乳がん健診には市町村などの自治体が行うものと、医療機関が行うものがあります。最近ではマンモグラフィーを使用した乳がん健診が普及しつつあり、乳がんの発見率が向上しています。
※マンモグラフィーは乳がんを診断する方法のひとつで、乳腺・乳房専用のレントゲン撮影を行います。
右写真は乳がんのマンモグラフィー(スピキュラを伴なう腫瘍)
精密検査を受けましょう
自分でしこりを発見したり、健診で「要精検」と診断された場合、医療機関で精密検査を受けましょう。精密検査には医師による問診、視診、触診やマンモグラフィー、超音波検査、MRI検査などがあります。病理診断のためにしこりの部分に細い針を刺して細胞採取する穿刺吸引細胞診を施行することもあります。
