フライトナース
ドクターヘリとは
ドクターヘリは、救命救急に対応できる医療機器を装備、フライトドクター、フライトナースと呼ばれる医者、看護師が搭乗、現場に直行して治療に当たるとともに必要な病院に緊急搬送します。
各救急本部の救急救命士らが事故現場などの患者の状態から「ホットライン」を使い、ドクターヘリを要請、救急車搬送であればおそらく死亡していたであろう患者の救命率は大幅に上がっています。平成21年6月現在のところ、全国に18機配備されているにすぎません。
順天堂静岡病院屋上のヘリポートに配備されているドクターヘリは年間約530件の出動要請に応え、救命率アップに貢献しています。新潟県中越地震の際にも、フライトドクターが現地に赴き、被災地でヘリによる患者搬送に当たるなどさまざまな場面で活躍しています。
フライトナースになるためには
- 本人の希望で志願します。
- 看護師経験5年以上うち
救命救急センター勤務3年以上
救命救急センターラダーⅢ以上 - ACLS・JPTECプロバイダー取得者
- 師長の推薦があったもの
フライトナース紹介
現在当院のフライトナースは、女性4名・男性4名の計8名で構成されています。
体験搭乗を経験して
田上 美和
救命救急センター勤務 看護師経験4年目
「ヘリで降り立つ現場は混乱していて、いつも最悪の事態を想定して出動し、準備をする。急性期の関わりで予後は変わってしまう。私は絶対に社会復帰させてやるという気持ちでヘリに乗っている。」
救急外来への研修中ドクターヘリへ体験搭乗した際、一緒に搭乗したフライトナースから聞いた言葉です。自分の行動一つで患者の今後の人生を変えてしまうかもしれない。その事を忘れずに患者と向き合い、勉強をしていきたいと思いました。それと同時にドクターヘリという制度、フライトナースの重要さを感じ、「ドクターヘリによって助かる命がたくさんある」ことを今回の体験で私は確信しました。
フライトナースになるということは本当に大変だと思いますが、フライトナースを目指して頑張りたいと思います。
今年デビューしたフライトナース
岩崎 茂己
救命救急センター勤務 看護師経験15年目
初めは自分がドクターヘリに乗るようになるなんて考えもしなかったのですが、救命センター勤務を続けて行くうちに初療に関わり患者様を救う事が出来たら、と思い、救急外来勤務をしたのがきっかけで、今度は現場で患者様と関わり救命したいと思い、多数の研修を重ね、フライトナースになりました。
狭い空間、限られた資器材を最大限に利用し治療にあたるにはさまざまな知識や技術を求められました。テレビの中での出来事と思っていたのが現実となり、主役は私自身、と思い今は精一杯奮闘中です。
矢田 麻夏
救命救急センター勤務 看護師経験14年目
救命救急センターに配属され6年目でフライトナースになりました。救命救急センター、救急外来を経験しフライトナースとして7年間活動しています。ドクターヘリで搬送する患者さんは発症、受傷直後から治療を受けることにより、救命率の向上・後遺症の軽減が期待されています。そこで救急要請時、現場へ出動する際は、一人でも多くの患者さんを救うため、フライトドクター・救急隊員と協力し迅速な初期診療に努めています。これまで経験した救急領域での学びが土台となり、現在に生かされています。
フライトナースに求められるもの
フライトナースは、医師や現場の救急隊、運航スタッフと協働して活動しています。限られた情報、人、医療資機材、環境で迅速かつ的確な診療処置が行えるためには、他職種との連携、コーディネート、コミュニケーション能力が必要です。また、患者さんに対して的確なアセスメントを行い、病態の変化や必要な処置を予測し、種々の状況の変化に対する能力が求められます。また、急性発症の患者、家族に対する精神的ケアも重要です。
フライトナースの教育・活動
救命救急センター独自のラダーを活用しておりフライトナース希望者には専用のラダーに沿った教育をしています。救急外来研修の一貫として、看護師経験2~3年で体験搭乗を行っています。看護師経験5年目で選考基準をクリアしたら、フライトナースの教育として3日間の同乗訓練を受けます。その結果でフライトナースとしての業務に就くことが出来ます。主な活動として学会発表や事後検証会での発表、勉強会開催の企画、運営を行いながら自己研鑽と日々の活動の振り返りを行っています。